サンデル教授から学んだ対話の極意
5月30日、西南学院大学で開催されたハーバード大学のマイケル・サンデル教授の白熱教室の講義を受講してきた。
テレビでは何度か見たことはあったが、今回あらためて見るとその対話の極意に感動した。
今後自分自身のファシリテーションに活かしたいことは次の3点である。
①目力 … 千名の受講者を前にしながら語りかける時の視線は目の前の一人に集中する。そして次の人へ移す。その姿はまるで参加者の一人一人と対話しているかのように感じ、受講者が引き込まれていくのを感じた。
②固有名詞で呼ぶこと … 発言してくれた人の名前を必ず聞き名前で呼ぶ。かつ一度聞いた人の名前と発言の内容を覚えており、時に戻って再度問いかけることもあった。親近感を感じるとともに、一人一人を尊重するその姿勢に感動した。
③問いかけの深さ … 発言をただ聞くのではなく、要約と言い換えで橋渡しし、そしてさらに深い質問をする。状況によってはその発言に対する意見を周りに求めて、より深い対話を生み出していく。そうすることにより発言者のみならず、周りも引き込み、全員が考えを深め気づきを生み出していくのを感じた。
対話が目指すものは、問題解決や合意ではなく発見や学習である。
今後はファシリテーターとして、参加者の方に「本質に気づかせる」という役割を今まで以上に認識し、その目的達成のために全力を注いでいきたい。